EDIDROM外付アダプタキット Ver.1.1

お知らせ
 
●EDIDROM外付アダプタキットを買われた方へ:改変した回路図を参考にしてください。一応念のためITプラザ店頭にてVer.1.1への改変の際に必要な部品を@120円にて取り扱い始めました。
 
●T221変換アダプタ(EDIDROM付)完成品を買われた方へ:ITプラザ店頭にて当EDIDROMアダプタ部分のみを交換しVer.1.1相当になるよう対応始めました。(交換対応等で引き取ったものを改変したものをお持ちの従来のEDIDROMアダプタと交換という形で対応させていただきます。1個で300円。2個で500円)
 
●SAPPHIRE製RADEON6770搭載ビデオカードVapor-Xで右半分が左右2分割されて表示する不具合を確認し対策としてC2を100uFから47uFへ変更(完成品6/29日出荷以降。キット、引き取り交換用等は来週置き換える予定。この件に関して何かありましたらメールにて対応させていただきます。)
 
 
LFH60-DVI-D変換アダプタVer.2.0のオプション兼汎用として使えるよう考えた結果このような構成になりました。

機能

T221の機能でEDIDをかなり柔軟に設定できるのですがそれが逆に災いとなるケースもあります。
液晶内部のEDIDROMを切り離し代わりに当外付けのEDIDROMにて乗っ取る構造となります。
それにより液晶の特性をビデオカードに送る内容を自由にコントロールすることができます。
Ver.1.1よりGeForce系のビデオカードの一部で見受けられた不具合の対策をしています。

※ROMに書き込んであるデータについて
EDIDROMのデータはT221のEDIDを2に設定した際のEDIDデータから3840x2400のモードを削除したデータを書き込んであります。
ので、最大解像度は1920x2400@48Hzになるため3840x2400の解像度を使うためにはA、B端子の入力が必須となります。
余談ですが某yahoogroupsのEDIDのデータはなぜか妙に周波数が高く設定されていますが当EDIDROMのデータは純正のまま何も変えていません。

必要性&実験結果

ATI系
ビッグデスクトップ化が不要でしたら当EDIDROM外付キットは不要です。付けていても問題ありませんが。
具体的には、現状のCCCでいわゆるビッグデスクトップ化をやろうとすると設定した解像度を無視してEDIDROMの中の最大解像度を勝手に選んでしまいます。
一般的な液晶では何も問題もないアルゴリズムですがT221では致命的となってしまいます。A、Bそれぞれの端子へ3840x2400の解像度を設定されると画面が出なくなってしまいます。それだけなら一時的な問題でホットスワップの信号線をプルアップした状態で1本づつ差すか(こんなケースのための変換アダプタの未実装の抵抗)、極端な話T221を2台用意してA、Bへ差していたものを2台のAに差して解像度の設定を変えればいいのですがなぜか7680x2400は項目に出てきても3840x2400は出て来ない不思議な仕様でどうにもならない実験結果となったことがありました。

最大解像度に制限をかけてテストした結果
RADEON5750にて
 グループ(ビッグデスクトップ)化  A  B  備考
 ×  2624x2400@48Hz  1216x2400@48Hz  DualLinkが一つしかない場合に有用だと思いテスト
 〇  1920x2400@48Hz  1920x2400@48Hz  DualLinkが2系統使える場合に最も有用
以上、事実上ビッグデスクトップ化する際の選択肢として1920x2400@48Hzで使う以外現状ではないと思われる。

追加考察
3840x2400@48Hz等から1920x1200@60HzへCCC上のプロパティにて変更した場合、A、Bの両方の入力に同じ1920x1200@60Hzが入力された状態になってしまう(ミラーモード)。
左右に1920x1200@60Hzの画面が並ぶ形となり非常に勝手が悪い。これをEDIDROMによるごまかしでなんとかできないものか試行錯誤しました。Bのみ1920x2400@48Hzの解像度情報しかもたないEDIDROMにし、解像度が1920x1200@60Hzに切り替わった際にはB側への出力がされないはずである。しかし解像度等の情報だけ制限したEDIDROMでは変化は見られず。なのでA、Bそれぞれ全く別個のディスプレイとみなされる状態と判別されるようにプロダクトID等も変更した結果、1920x1200@60Hzの画面が左右に並ぶことはなくなった。B側には1920x1200@60Hzを表示できるディスプレイがないとみなされたものの出力が止まることはなくどうにもATIのでたらめな制御をうまくコントロールできませんでした。
非常に面白くないがCCCの機能にて解像度を切り替えるというありきたりの方法を取らざるを得ない結果となりました。
方法
3840x2400@48Hz、1920x1200@60Hz等、使いたい画面を設定し、CCCのOptionメニューのProfilesのProfiles Managerでそれぞれ保存することによりツールバーのCCCアイコンの右クリックで容易に1発で解像度を切り替えられます。メニューで選んで切り替えるのではなくキーボードで一発で切り替えたければOptionメニューのHotkeysで設定すればできます。

nVidia系
特に当EDIDROM外付キットは必要ではないようです。いわゆるT221のEDIDモード2、3、6で変換アダプタの基本構成のものでビックデスクトップ化できたというフィードバックをいただいています。
付けていても特にメリットはないと思います(うっかり表示されない解像度を選んでしまったりという以外。仮にそういう事態になってもB側のケーブルを抜くだけでいいわけですし)。逆に言えばそれがメリットです。付けていて問題なくビックデスクトップ化できたというフィードバックをいただいています。GeFocrce 560tiを購入しテストした際にB側で不具合(デバイスを認識した時の音と取り外した時の音を繰り返す症状、スリープから復旧した際に右半分が二つになる症状)の対策を行いました。

いずれにせよ当アダプタを外せば従来の変換アダプタになるわけで、今後ATIがCCCののバージョンアップにより不要となればそれに越したことはないです。そんなときのためにジャンパーピンを差して簡単に元に戻せるようにしてあります。

T221用としてより有用なROMデータを考えていくのが今後の課題です。が、残るはせいぜいA側のみの入力でのリフレッシュレートを上げたEDIDROM位しかネタはないと思います・・・

キットの構成

 基板
 1枚
EDIDROM

 24LC21AT
 抵抗  R8~R10  4.7kΩ
 コンデンサ  C1  0.1uF
 コンデンサ  C2  100uF 現行47uF
 インダクタ  L1  22uH

端子一覧

EDID取り出し用端子 2mmピッチ 2x3
 番号  内容
 備考
 1
 GND DVI-Dコネクタへ
2
 5V DVI-Dコネクタへ
3
 未接続

4
 DDC DATA
DVI-Dコネクタへ
5
未接続
6
 DDC CLOCK
DVI-Dコネクタへ

LFH60-DVI-D変換アダプタからのUSB配線拡張用 2mmピッチ 2x2
 番号  内容
 備考
1
 未使用

2
 未使用
 
3
 未使用
 
4
 未使用  

組立

R8~R10、C1~C2、L1、EDIDROMをハンダ付けします。特にコメントはありません。
R,C,L全て極性はありません。EDIDROMは○が記されている所が1番ピンになります。
EDIDROMは書き込み済みです。



あくまで汎用の回路なので他の液晶のEDIDROM周りの回路を構成するために使うことができます。
従来のLFH60-DVI-D変換アダプタに取り付ける際には下記を参考にしてください。
余談ですが他の方が作られています変換ケーブルへの取り付けのほうが簡単です(^^;;;;

LFH60-DVI-D変換アダプタ加工&取り付け方法

回路図 Ver.1.0
回路図 Ver.1.1
 
 
Ver.1.1相当への改変方法
 
赤丸の部分でパターンカット&0.1uFのパスコンを取り外ししインダクタを取り付ける
 
EEPROMへのパスコン
 
電源部分に対して安定化のためのコンデンサ
 

入手先

秋葉原のITプラザに委託販売していただいています。
(店頭売り及び通販)

EDIDROM外付キット:1,000円

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